iPhone標準のミュージックアプリはハイレゾに対応していないため、ハイレゾ音源を再生するためには別途ハイレゾ対応プレーヤーアプリをインストールする必要があります。
音質にこだわってハイレゾを聴くのであれば、再生するアプリもこだわって選びましょう。自分好みのアプリが見つかれば、音楽を聴くことが今まで以上に楽しくなるはずです。
Contents
ハイレゾ対応アプリとは?
ハイレゾ音源はCDのスペックを上まわる音楽データです。
CDのサンプリングレートは44.1kHzまたは48kHz、量子化ビット数は16bitとなり、そのいずれかがCDより高いものはハイレゾ音源として扱われます。逆にどちらかがCDより低い場合はハイレゾとは認められません。
⇒ハイレゾの基礎知識を知りたい場合はこちら
このCD以上の音質を持つハイレゾ音源を再生することのできるアプリがハイレゾ対応アプリです。
アプリを比較する際の注目ポイント
アプリの違いは見た目だけではありません。各メーカーがよりよい音や操作性を実現するためにアプリを作成しています。
アプリを比較する際の注目するポイントを紹介します。
音質
アプリを変えることで、同じ曲を聴いた場合でも、音質や曲の印象が異なることがあります。この違いは各メーカーの技術力や音に対するこだわりによって発生するものです。
聴こえ方や音質の好みは人によって様々なので、実際に聴き比べて選ぶことが一番です。色々なアプリで同じ曲を聴き比べてみるというのも音楽の楽しみ方の一つです。
有料アプリもあるため全てをインストールすることは難しいかもしれませんが、今回紹介するアプリはいずれも音質に定評があるものを選びましたので、聴き比べられない場合でも比較的安心して導入ができます。
機能
アプリによっては音楽を再生するだけではなく、音質を改善する機能やハイレゾ音源の準備を楽にしてくれる機能があります。
イコライザ(EQ)
イコライザ特定の周波数帯の音量を調整する機能です。低音と高音を強調することでドンシャリ感を強くしたり、ボーカルを持ち上げて聴きやすくするなど、音を自分好みに調整することが可能です。
アプリによってはイコライザ(EQ)が装備され、プリセット(イコライザの設定サンプル)が豊富に用意されているものもあります。用意されたプリセットを順に試すだけでも、音の印象が変わることを実感できます。
アップサンプリング
アップサンプリングは音質を向上させる機能です。アップサンプリングが搭載されているアプリであれば、元の音源がハイレゾではない場合でも、音質を向上させて聴くことができます。
ハイレゾ音源の転送
iPhoneの場合はパソコンにダウンロードしたハイレゾ音源を、iTunesでプレーヤーアプリに転送するのが一般的な方法ですが、購入したハイレゾ音源をダウンロードサイトからプレーヤーアプリに直接ダウンロードする機能です。
パソコンへのダウンロードが必要ないため、ハイレゾ音源購入から、聴く準備をするまでの手間がかなり軽減されますので、直接転送機能はかなり便利に感じるでしょう。しかしハイレゾ音源は容量がかなり大きいため、Wi-Fiでの通信が必須となるので注意が必要です。
操作性
日常的に使うことを考えると操作性は非常に重要です。ボタンの大きさや配置、設定の分かりやすさなど、自分の使い方に合ったものを選ぶことで、ストレスなく音楽を楽しむことができます。
デザイン
アプリの見た目です。毎回目にする部分のため、操作性と同様に注目したいポイントです。配色やジャケット画像の表示方法なども自分好みのものをに変更できるアプリもあります。
価格
有料アプリにはインストール時に購入して全ての機能が使えるものと、無料でインストールして追加機能を必要に応じて購入する課金型ものがあります。また、完全に無料で使用できるアプリも存在します。
おすすめアプリ
iAudioGate(KORG)
KORGのiAudioGateは1,800円の買い切り型のアプリです。
イコライザのプリセットは7種類、ハイレゾ音源の転送はe-onkyo music、mora、OTOTOYに対応しており、PrimeSeatにも対応しています。
ジャケット画像の表示が特徴的です。丸い穴から覗き込んだような感じで表示されます。通常の四角形の表示に切り替えることも可能ですので、好みによって選択できます。
見た目はシンプル、操作方法もわかりやすいです。普通に使う分には操作に迷うことはないでしょう。
アーティストで曲を選ぶと、同じアーティストの曲をアルバムをまたいで順に再生できるためアーティスト単位のプレイリストの用意が必要ありません。アーティスト単位で曲を聴く場合には便利な機能です。
HF Player(ONKYO)
ONKYOのHF Playerは無料でインストールできます。ハイレゾ音源の再生は、アプリ内課金でHDプレーヤーパック 1,200円を購入、または対応したONKYO製品と接続することで可能となります。ポタアンのDAC-HA200などが対象となっているので、ONKYO製品を持っている場合はアプリ内課金をする前に、ポタアンやイヤホンが対象か確認しておきましょう。
イコライザのプリセットも多く、アップサンプリングにも対応しています。
デザインは非常に堅い印象です。アーティストや曲の一覧を表示した場合、アルバムジャケットが表示されないため、探しにくいと感じる場合もあるかもしれません。アルバムの一覧の場合はジャケットは表示されます。
通常の音源を聴く場合には無料で試すことができますので、試しにインストールして視聴してみましょう。
NePlayer(radius)
radiusのNePlayerは 1,800円の買い切り型のアプリです。
また、無料版のNePlayer Liteもあり、Liteではアプリ内課金でハイレゾ音源の再生が可能となります。
- ハイレゾ音源再生32bit/384kHz 600円
- ハイレゾ音源再生24bit/192kHz 480円
- ハイレゾ音源再生24bit/48kHz 360円
- DSD音源再生 480円
全ての機能が付いた有料版を選ぶか、無料版に必要な機能をアプリ内課金で購入するかを選べるアプリです。有料版と無料版の違いはネットワーク再生の有無です。これは自宅などのネットワークに置いてある音源を聴くことができる機能となります。ネットワーク再生を使わないのであれば、有料版を購入する必要はないでしょう。無料版のLiteに必要な機能分だけ課金する方が安く済ませることが可能です。
また、radiusのLightning接続のポタアンやイヤホンを持っている場合はNePlayer Liteのハイレゾ音源再生が無料となります。
イコライザのプリセットは10種類、ハイレゾ音源の転送はe-onkyo music、mora、OTOTOYに対応しています。
デザインは白を基調としたシンプルなものとなっています。
まずは無料版のLiteでの視聴をおすすめします。
KaiserTone(CyberFort)
CyberFortのKaiserToneは 1,800円の買い切り型のアプリです。
ここまでに紹介したアプリに比べると、少し知名度が低いようですが、性能は互角以上のものを持っていると感じます。
イコライザのプリセットも豊富で、手軽に音質のカスタマイズも可能です。このイコライザは初心者にも使いやすくなっていますが、最大30バンド、または自由曲線での設定も可能です。プリセットではなく、自分でコントロールしたいという中級者以上の方にも満足できる性能を持っていると感じます。
あとがき
今回紹介したアプリはどれも評判の良いものばかりです。
まずは無料でインストールできるアプリを試してみましょう。有料のアプリもイヤホンやポタアンに比べるとかなり少ない金額で購入することができますので、気になったものはぜひインストールして音楽の楽しみの幅を広げてみましょう。