仕事の合間のリフレッシュや、深い集中を求めるデスクワーク。その傍らにあるイヤホンに、あなたは何を求めていますか?
効率と質を重んじる30代・40代のビジネスパーソンにとって、時に「デジタル処理で脚色された音」や「スペック上の数字」は、本質を見誤らせるノイズになり得ます。
今回ご紹介するのは、プロの現場で長年愛され続ける有線モニターイヤホンの名機、SHURE(シュア)の「SE425」。
最新のハイレゾ規格には準拠していません。しかし、だからこそ見えてくる「真実の音」があります。100年の歴史が紡ぐ信頼性と、私自身の愛用体験からその真価を紐解きます。
SHUREという選択|100年の歴史と「作法」を作ったブランドの誇り
私たちが道具を選ぶ際、スペックと同様に重視すべきは「そのブランドが何を背負っているか」です。
戦場とステージで磨かれた、一切の妥協なき品質
1925年の創業以来、オーディオ界の伝説として君臨するSHURE。かつて第二次世界大戦時に「ミリタリースペック」をクリアした製品を供給した堅牢性は、今もなお世界中のスタジオやステージで「標準」として信頼される礎となっています。
イヤホン装着のスタンダード「SHURE掛け」の元祖
今では高級イヤホンの代名詞となった、ケーブルを耳の後ろに通す装着方法。通称「SHURE掛け」。実はこれ、その名の通りSHUREが元祖です。 もともとは激しく動くミュージシャンがステージでイヤホンを脱落させないため、そしてケーブルが衣服に触れて発生する雑音(タッチノイズ)を抑えるために考案されたプロの知恵。この「作法」そのものを生み出したという事実こそ、彼らが「現場の音」に誰よりも真摯に向き合ってきた証左なのです。
スペック表には載らない「本物の解像度」|ハイレゾ非対応という事実
ハイレゾだから良い音、というわけではない
SE425のスペックを見ると、再生周波数帯域は20Hz〜19kHz。いわゆる「ハイレゾ対応(40kHz以上)」の基準を満たしていません。しかし、断言できるのは「ハイレゾ対応=良い音」ではないということです。
人間が聴き取れる音の範囲を、どれだけ精密に、歪みなく、忠実に再現できるか。SE425はこの一点において、多くのハイレゾ対応製品を凌駕する実力を持っています。「数字上のスペック」で選ぶのではなく、「自分の耳に届く音の質」で選ぶ。これこそが、大人のガジェット選びの醍醐味です。
2基の高精度ドライバーが奏でる、味付けなしの「素」の音
「普通の音が、普通に聞こえる」という贅沢を、SE425は教えてくれます。低音を無理に盛ることなく、今まで背景に溶けていた楽器の音が、一音一音くっきりと認識できる快感。音源が持つ本来の姿をありのままに映し出す解像度は、一度体験すると後戻りができません。
【実機検証】SE425を「自分専用」へと昇華させるカスタマイズ
モニターイヤホンは「無色透明」なキャンバスです。組み合わせる機材やパーツによって、自分好みの音に染める楽しみがあります。
FiiO BTR17で見せる、ピュアオーディオの本領
私はこのSE425を、FiiOのフラッグシップBluetoothレシーバーBTR17と組み合わせています。接続する機材の性格を素直に反映するSE425は、BTR17のような質の高いアンプを通すことで、さらに視界が開けます。フラットゆえにイコライザーの効きも良く、自分好みの音を「作り込んでいける」自由度があります。

リケーブルの衝撃|onso 05シリーズとCOMPLYの恩恵
数少ない不満点であった付属ケーブルの硬さは、onso(オンソ)の05シリーズへリケーブルすることで解決しました。しなやかな取り回しと、クリアに研ぎ澄まされる音質。さらにCOMPLY製のイヤーピースを装着することで、電車内でも静寂の中で音楽に没入できる環境が整います。

イヤーピースのcoreタイプは100、ケーブルはMMCX接続
大人の視点で語る、運用上の「小さなコツ」
伝統のSHURE掛けと、長く愛せる安心感
元祖である「SHURE掛け」は、慣れれば最高の安定感と静寂をもたらします。髪が長い方は装着にひと手間かかるかもしれませんが、それも「音を楽しむ儀式」の一部。断線してもケーブルだけを交換できるMMCX規格は、「良いものをメンテナンスしながら長く使いたい」世代にとって、最大の安心材料となります。
結論|SE425は「音の正解」を自分で作りたい人の終着駅
30代、40代になれば、流行や数字上のスペックに惑わされず、自分の価値観で道具を選びたいものです。SE425は、まさにそんな「本質」を見極める人のためのイヤホンです。
- ハイレゾというラベルに頼らない、圧倒的な「実」の解像度
- 「SHURE掛け」を生み出し、プロの現場を支え続ける100年の信頼性
- 自分好みに育てられる、高い拡張性
「一番耳に近いものだからこそ、性能には妥協しない。」
この決断は、あなたのリスニング体験を劇的に変えるだけでなく、数年後の自分をも満足させ続ける、価値ある投資になるはずです。
SHURE|SE425(高遮音性イヤホン)
脚色のない「真実の音」を届ける、100年の歴史が生んだ名機。
FiiO|BTR17
Bluetooth接続とUSB接続の二刀流で、愛用の有線イヤホン・ヘッドホンに活躍の場を。
本体カラーはBlackとBlueの2色が展開されています。
onso|05シリーズ MMCXケーブル(リケーブル)
付属ケーブルの課題を解決するしなやかさと、さらに研ぎ澄まされた音質。
3.5mmの他、4.4mmバランス接続用ケーブルもあります。
COMPLY|イヤーピース
究極の遮音性と快適な装着感を手に入れるための、必須のアップグレードパーツ。
イヤホンに合わせてcoreサイズ、耳の大きさに合わせてtipサイズ、チップの形状11種類のなかからそれぞれ選択ください。また、3ペアセットを選択すれば1ペアよりかなりお買い得となります。
リンク先はSE425に合わせてcoreサイズ100、tipサイズM、形状はTRZシリーズ(新アジアンフィット)となっています。非常に種類が多く間違えやすいので、ご購入の際は十分にご注意ください。
