イヤホンを選ぶ際には、実際に視聴し自分好みの音を出してくれるものを選ぶことが一番ですが、性能表を見ることである程度は自分にあったものなのかを判断することも可能です。
性能表を見て、ある程度は候補のイヤホンを絞り込んだうえで視聴してみることが効率的です。

今回は、性能表の見方について紹介します。

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種類

イヤホンには大きく分けて、カナル型インナーイヤー型があります。

カナル型

密閉型ともいわれます。
耳の穴に押し込む形で装着します。
フィット感が高く、耳の穴をふさぐため、周りの騒音を遮断、音漏れも抑えることが可能です。
周りに人がいる状況や、電車の中などで聴く場合はカナル型がおすすめです。

インナーイヤー型

開放型ともいわれます。
耳に引っ掛ける感じで装着します。
密着しないため騒音に弱く、音漏れも発生しやすいですが、長時間つけていても疲れにくいというメリットがあります。
静かな場所でゆっくり聴く場合におすすめです。

型式

主な型式にはダイナミック型、バランスドアーマチュア型、コンデンサー型があります。

ダイナミック型

ダイナミック型はもっともオーソドックスな型式です。
特に、低価格帯のイヤホンは全てダイナミック型といってもよいくらいです。
パワフルな低音の再生が可能で、音圧があることが特徴です。

バランスドアーマチュア型

バランスドアーマチュア型はBA型と表記されることが多いです。

高価格帯のイヤホンで採用されることが多いのがバランスドアーマチュア型です。
クリアで明瞭な音を再生することが可能で、小型化が容易なことが特徴です。

小型化が容易なため、高価なものではバランスドアーマチュア型ドライバを複数内蔵しているイヤホンもあります。
複数のバランスドアーマチュア型ドライバを内蔵することで、高音や低音などの音を役割分担させることが可能となっています。

コンデンサー型

コンデンサー型は一部の高級なものにのみ採用されている型式です。
専用のアンプが必要など、敷居はかなり高くなっています。
歪みが少なく、小さい音や繊細な音も再現が可能ですが、迫力のある音は苦手としている点が特徴です。

ドライバー口径:mm(ミリメートル)

ドライバの口径が大きいと音質もよくなる傾向があります。

性能表にはφ8.8mmという形で表記されることが多いです。
φ(ファイ)は直径のことを表し、φ8.8mmであれば直径8.8mmになります。

インピーダンス:Ω(オーム)

インピーダンスは電気が流れる際の抵抗値を表し、抵抗が大きいほど電気の流れる量が減少します。

値が小さいと多くの電流が流れ、大きい音で聴くことができますが、その分ノイズが増える傾向があります。
逆に、値が大きいと電流の流れが制限されますので、最大音量は小さくなり、その分ノイズも少なくなります。

再生機側のアンプのインピーダンスが低く、イヤホンのインピーダンスが高い場合は問題ありません。
その逆の場合は、音が歪むこともあります。

iPhone内蔵アンプは4Ω程度と言われていますので、iPhoneの場合はそれ以上のインピーダンスのイヤホンを選択するようにしましょう。

出力音圧レベル:dB SPL/mW(デシベル)

出力音圧レベルは感度(ヘッドホンから再生される音の強さ)を表します。
数値は、電力が1mWの場合の、1kHzあたりの音圧レベル(SPL/Sound Pressure Level)となります。

数値が大きいと大音量となり、小さいとその逆となります。

再生周波数帯域:Hz(ヘルツ)

再生可能な周波数の範囲です。
一般的に、人間は20Hz~20,000Hzを聴くことができると言われています。

再生周波数が広いものがハイレゾ対応と言われることもありますが、再生周波数の広さと音質のよさはイコールではありませんので注意が必要です。

ケーブル着脱式

イヤホンとケーブルが着脱できるものがあります。
着脱可能なものは、多くが中価格から高価格のイヤホンです。
イヤホンにとって、もっとも多いトラブルの断線を考えると、着脱式のイヤホンは安心感があります。

ケーブルの交換はリケーブルといい、端子(プラグ)の型式は2ピン端子やMMCX端子などが存在します。

リケーブルは断線した際の交換だけではなく、音質改善や変化をもとめてリケーブルをすることも可能です。

ケーブル:m(メートル)

イヤホンジャックからイヤホンまでのケーブルの長さです。
1.2m程度が一般的ですが、1.6mなど長めのケーブルを採用しているメーカーもあります。
使用状況を考え、短すぎないものを選ぶほうが無難です。
長い場合は、ケーブル巻取りグッズなどでコンパクトに持ち歩きましょう。

ケーブルの素材

ケーブルの素材には純度99.5%の銅線が多く使われています。

高純度なケーブルを使うことにより、電気信号のロスを抑え、より高音質な音を楽しむことが可能です。
素材は銅のほか、銀メッキ銅、銀などがあり、高純度になるほど高音質、高価格となります。

また、ケーブルを覆っている素材によっては、コードを絡みにくくしているものや、タッチノイズを軽減させる効果を持たせているイヤホンもあります。

質量:g(グラム)

質量は軽い方が耳や体への負担が少なくなります。
ただし、イヤホンが耳にフィットしていることが条件です。

イヤホンが耳にフィットしていれば、多少、重たかったとしても負担が小さい場合もあります。
視聴の際には、音だけではなく、装着感、フィット感もチェックすることをおすすめします。

あとがき

性能表やカタログに書かれていることから主なものをピックアップしました。
これらの性能表示を参考にして、候補になったものをぜひ視聴してみてください。

最終的には自分が聴いて、好みの物を選ぶのが一番です。